安価な炭素鋼のブレード
パキスタン生まれのこの替刃は炭素鋼で出来ています。
炭素鋼とはその名のとおり鉄に炭素を加えた合金です。普通ならこの上にプラチナでコーティングしたり、元々がステンレス製だったり、防錆や先鋭化の加工をするのですが、この製品は単純な材質のみで作られてます。
初期の両刃カミソリの替刃は炭素鋼ってのが多かったようですが、なにしろ錆びやすいし劣化も早いのでこの製法で作られた替刃は現在少ないです。購入時のアドバンテージとしては安価だということくらいでしょうか。
炭素鋼の替刃は表面が黒色なブレードが多いです。
これは材質を調整する段階で焼入れをするために着色するらしいです。加工のし易い材質です。
10枚入りで245円と安価で入手しました。
レビュー
切れ味測定機では初期値51、平均値61というかなりダルな特性です。これ以上”切れない”替刃は有名ブランド中では殆ど無いくらいです。
そんな訳でRockwell 6CでR4プレートでシェービングを開始しました。
恐らく、マイルドヘッドでは全然剃れない感じじゃないかと思います。
それを予想して今回はアグレッシブ寄りのミディアムヘッドでシェービングしたわけです。
念の為プレシェーブも入念に行いました。
上記の前提でシェービングしましたが、やはりクセはありますね。常用するにはやはり難があります。
剃れなさすぎて、つい何度もストロークしそうになるのを注意しないといけません。
ヘッドをアグレッシブに寄せて少ないストロークで剃り切る必要があります。
今回はプレシェーブでサポートしてますが、スムーズさも大したことはなかったです。恐らくマイルドヘッドだとヒゲにひっかかりまくると思います。
切れ味もなんかカッターナイフで剃ってる感じ、やったことないですが。 BBSシェービングは出来ましたが、ギリギリって感じでした。
初期の替刃ってこういう感じだったんだろうなぁという感じです。
自分はシェービング後、両刃カミソリを分解して替刃はタオルで軽く拭いて乾燥させ、入れっぱなしにはしてませんが、このまま放置すると錆が出てヘッドに錆が移るので管理も注意が必要です。
炭素鋼替刃ってのはTreetに限らずクセが強いです。
今回は好奇心で使ってみましたので、そういう意味では楽しかったです。
初期の替刃な感じが味わえます。
本当に産毛のような細いヒゲの方はひょっとして上手くいくかもしれませんが、それにしてもテフロンコートされた替刃とか、洗練された替刃もありますので、この替刃を選ぶとしたら価格だけかもしれません。10枚245円はやすいですからね。それでも寿命は短いでしょうけど。
恐らく2回も使用すれば使えなくなると思います。安価で極端にアグレッシブな両刃カミソリってのが売ってますが、そういうホルダーにはこういう替刃をセットして使用するんだろうなって気がします。
マニア、もの好き限定で言えば面白かったですが、オススメするようなモノではなかったです。
買うとしても1,2枚買えばいいと思います。
強アグレッシブホルダー、オープンコーム、調整式両刃カミソリをお持ちならば遊んでみてもいいかも。
TreetはPlatinumとかDura sharpなどの製品も出ています。
この2つはかなり優秀な替刃だと思うのですが、今回の製品と比較すると対象的です。
幅広いラインナップでこのブランドだけでも替刃選択が完結することが出来るなぁと思いました。
そろそろロシア替刃にも飽きてきた変わり者を自称してる方(うにぞうみたいな)なら楽しいかもしれませんよ。
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