両刃カミソリにしか味わえない感動、それは媚薬のように沼に誘う
うにぞうが両刃カミソリを始めた頃は
BADGER&BLADEという5チャンネルとウィキペディアが合体したようなフォーラムがあり、うにぞうも登録させていただいているのですが、「Gentlemanly Restraint Until Month End (GRUME)」って板があります。
直訳すると「月末までの紳士的自粛(GRUME)」という、要するに何時何時までは買い物を控えましょうって意味です。次から次へと購入しちゃってソープ使いかけ、ホルダーも数回触っただけ、なんて人も多々いらっしゃるので、じっくり愉しみましょうって趣旨もあるみたいです。
こんな楽しいディスカッションの場があると、ますます買い物に拍車がかかってしまうようにも感じますが。そこは『紳士的』な振る舞いで回避するんでしょうか? うにぞうが両刃カミソリを始めた2014年あたりは、メルクール、ミューレ、エドウィンジャガー、パーカーくらいしかホルダーの選択肢がなくって、ラゾロックも出して無かったし、MaggerdRazorsもオリジナルが無かったと思います。1,2本持ってれば事足りました。 ソープにしてもTOBSとかDr.Harriceなどで買い物してました。プロラソはその頃からあったけど。
ところがその辺りからぼちぼち新しいメーカーが出始め、カッコイイホルダーとか、ハンドメイドソープがわんさか湧き出してきました。気がついたら山のようにホルダーやソープ、ブラシのメーカーが出来て今の有様。
どうしてこうなった?!両刃カミソリってマイノリティじゃなかったのかい?!
カートリッジ式が高いので両刃に引っ越し
実際のところ確かに少数派ですが、カートリッジ式カミソリが高いと感じていたのは日本人だけじゃなかったようで、ジレットの5枚刃が出たあたり(これの替刃が暴力的に高価なので)から、急速に両刃にチェンジする人が増えた気がします。
今だと日本もそうだけど、世界には収入の格差があるので、国によっては10個入5千円もするような替刃を買える人ばかりじゃなかったってことです。
うにぞうも4枚刃あたりまでは頑張ってましたが、5枚刃の価格を見た時から代替を探し始めました。
自分の場合は父が小さい頃両刃カミソリを使っていました。小さい頃だけですぐにブラウンの電動式に変えていましたけどね。羽のマークが付いていたので恐らくはフェザーのホルダーだったかと記憶しています。
そんな記憶もあったので、両刃カミソリの替刃が今でも売られているのはドラッグストアで見かけてましたし、だったらホルダーもあるだろうと思ってネットで探しました。
その後はありがちな展開で、フェザー・ポピュラーを瞬間的に使用し、大丈夫そうだったのでメルクール33Cを最初に買いました。(33Cは34Cよりちょっと安かった)
そこで本来なら当初の予定は達成されて、大人しく33Cを使っていれば良かったのに、替刃やらソープやらネットで購入する度に、サイトに陳列されている他のホルダーにも目が行くようになりました。
次に買ったのは出たばかりのParkerValiantでした。剃り味の調整が利くホルダーでしたが33Cの倍以上の値段がしたと思います。もう、ここからは当初の目的をすっかり忘れていますね。
両刃を使って感動する
両刃カミソリを使っていて、何回か感動したことが無いですか?
うにぞうはヒゲソリは男性特有の面倒くさい作業だと思ってました。
朝が弱いのでもうちょっと寝ていたいけど、ヒゲが多いでこのまま出勤すると周囲を不快にさせると思い、しぶしぶ早起きしてヒゲを剃っていました。おまけにカートリッジ式にしても電動カミソリにしても安くはない。なんでこんなことしなきゃいけないんだと常々感じていました。
最初に感動したのはブラシ&ソープで顔に泡を塗りたくった瞬間でした
理髪店で味わうような快適なシェービングがそこにはありました。
お湯で洗顔すること、ちゃんとしたブラシで泡を塗ること、両刃カミソリの鋭い切れ味。
「え?これを毎日体験できるの?!」
みなさんもこのあたりのシチュエーションは既に体験済みでしょうからクドクドは書きませんが、これに加えて肌の調子が悪かったうにぞうは劇的に肌の調子も良くなりました。両刃カミソリを始めるとスキンケアにも多少関心が向くので色々調べた結果、自分の悩みが両刃カミソリで解決されました。
この体験が自分を「両刃カミソリ教徒」にさせました。無宗教だったうにぞうがすっかり信者となりました。
両刃カミソリ本体もそうですが、自分がハマったのはソープとブラシです。このあたりは同じ宗教でも派閥があるのだなと感じました。
なんで日本のシェービング剤ってどれ使っても同じ匂いしかしないんでしょうね?
それは両刃カミソリ以前に感じていたことでした。
ところがどっこい、実はそうじゃなかった。TOBSのシェービングクリームのサンプルを色々取り寄せ使ってみた所またしてもうにぞうに衝撃が走る。
最初はおすすめ通り、サンダルウッドを使ってほうほうとか思っていましたが、JERMYN STREETやETON COLLEGEっていう、意味不明なフレーバーを使用したところシェービングの香りの常識が吹っ飛びました。
国産のヘタな香水より良い香りがしました。
う~む、香りに関しては日本は遥かに海外より遅れている。
まあ、日本人の体臭はほぼ無臭らしいので、発達する理由がないですからね。
外国人はここまでの香りを作り出せるようになっているとは、思いもしませんでした。
そして感動したのはもう一つあります。ブラシです。
たまたまというか、オススメに従ったと言うか、シルバーチップのアナグマ毛のブラシを購入してました。
これのクオリティが理髪店のそれよりも遥かに感触が良かったのです。これにもびっくり!
もうこの時点で香りも感触も理髪店のシェービングを上回ってました。
理髪店では「シェービングのみ」ってオプションがあります。ヒゲソリだけやって髪は切りません。
それよりも上のシェービングができるってことは随分お得しちゃったのでは? もう既に2万円くらい投資してることなんて忘れてます。うにぞうは3歩歩けば色々忘れるみたいです。
今だから言えますが両刃カミソリは確かに安くやろうとすれば出来ます。
ですが色々知ってしまうとその感動を手に入れたいが為についつい財布のヒモが緩みます。
この誘惑を断ち切るには何も知らないままでいるか、強靭な精神力が必要だと思います。(こんな所まで来て、この記事を読んでるあなたは既に手遅れです)
一度はそのことに気づき、一切断捨離してアイテムを処分したうにぞうもまた再びここに帰ってきました。もうこれは節約する行為ではなく、「趣味」として付き合うことにしたからです。
このサイトで節約する方法を考察してみたりしていますが、これも趣味のテーマのひとつで「遊び」です。
それを証拠にざっと思い浮かべてみただけでも欲しいホルダーやソープは山のようにあります。
人間は感動を欲しがる生き物だと思います。それを知ったら並大抵では後戻りできません。
きっと危ない薬物なんかもそんな感じのものがあるのでしょう。近寄らないことに越したことはありませんね。
なのでウェットシェービングも一種の媚薬なんだと思います。
恐ろしい・・・
でも、もう既に手遅れなんでしょうねぇ
・・・つづく
Commentaires