ウルトラスタンダードなブラシ
ポルトガル製 Shave Loungeで12.95£
材質:猪毛 ブナの木のハンドルを塗装
ノット:22mm ロフト:55mm 高さ:110mm
南欧のブラシメーカーはどれも造形が美しい。中でもSemogue(セモグ)のブラシはどれも美しいシルエットでシェービング棚を豊かにしてくれる。
Semogueの主力製品である1305は海外のユーザーの間で絶賛されている名品だ。迷わず購入した。
Semogueの豚毛ブラシは慣らし期間が短いように感じる。一月もしないうちに本来の性能を発揮し始める。購入直後はブラシの形状がキューブ型に近い形をしているが1ヶ月を過ぎた頃からファン型に広がる。
ファン型ブラシはラザリング時、先端に掛かる圧力を分散させるため肌触りが柔らかい。満遍なく枝毛が出来上がってからのこのブラシはアナグマ毛と同等以上の心地よい感触となる。
恐らくこのブラシは豚毛の利点であるコシの強さを残しつつアナグマ毛ライクな感触を狙って形状を決められているように見える。豚毛らしからぬ柔らかな感触に調整されている。
豚毛のコシがソープの撹拌をスムーズにしており泡立ちも良好。柔らかく調整されているブラシなので最も得意とするのはシェービングクリームだろうが、硬いソープも問題なく泡立てられる。
私はフェイスラザリング(顔でソープを泡立ててゆく手法)を好んで行うのだが、気持ち良いほど泡が立つ。
ローディング量も多すぎず少なすぎず、高い品質で上手くまとまっていて本当に申し分ないブラシだ。
ブラシの材質が故、乾燥に中一日を要すること以外、特に欠点のない優秀なブラシだと言えよう。
このブラシは欧州のサイトで2000円以下で買える。日本国内の初心者ユーザーは何故かアナグマ毛をありがたがる傾向も見られるが、恐らく下手なアナグマ毛ではこのブラシには対抗できないだろう。それほど完成された名品だと感じている。それがこの価格、同時に2本買ってもいいくらいである。
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