Parker 87R 仕様
重量・全長:85g 7.6cm 形式:バタフライオープン 価格:4,400円(税400円) ※Kojack Razor

購入のきっかけはGillette Superspeed
うにぞうが最も長い間使用した両刃カミソリはビンテージのGillette Superspeedです。 所有期間で言うともっと長いものもあるのですが、気に入って長時間使ったのはSuperspeedです。 攻撃性で言うとミディアムで、バタフライオープンで軽量、ショートハンドルなモデルです。 一時期、断捨離することを決意して両刃カミソリを3本くらい迄減らし、その中の3本でした。 なんとなくSuperspeedが使いやすかったので手元に残し毎日これを使用してました。
2年位使い続けたある日、いつもより凄く剃れ味が良くなりました。 替刃も同じもの(Gillette 7O'clock Yellow)を使っていましたので自分のテクニックが良くなったんだと思いますが、こういうこともあるんだと自分でも驚きました。 以来、もっともお気に入りで使いやすいモデルになりました。
今でも元気に使えてますし紛失でもしない限りはずっと付き合える大切な相棒です。
そんな訳でバタフライオープンは自分にとっては印象が良い構造なのですが、コレクションを見てみたらバタフライオープンの手持ちがSuperspeedだけだったりします。 そこでバタフライオープンの適当なモデルがないかと探すことにしました。 最近は色々出ているのですが何故かバタフライオープンは中国製が多かったりします。恐らくSuperspeedの特許が既に切れているし技術的にも60年も経ってるので製造しやすいのかも知れません。 ただ個人的には中国製の両刃カミソリはできるだけ避けてたりします。 最近買ったアナグマブラシは品質が良かったので偏見が入っているのかもと思いつつ、やっぱり両刃カミソリは一抹の不安があります。バタフライオープンは3ピース構造の両刃カミソリと違って構造がやや複雑なので尚更です。
そう考えるとバタフライオープンのモデルを沢山作ってるのはParkerかなと思います。 その中でヘッドがSuperspeedによく似ていてショートハンドルな87Rが気になりました。 Superspeedと比較して87Rはかなり重いモデルです。品質的に同じクオリティが期待できて重量が近い国産のNikkyというモデルも気になったのですが、今回はバタフライオープンの実績から87Rを購入しました。
Gillette Superspeedと87Rを比較

バタフライオープンの両刃カミソリによくある形状なのですが、これもSuperspeedに基本的なところはよく似ています。


Gillette Superspeedは年代や製造国で造形に違いがあり、うにぞうのモデルはUSAモデルですが、Parkerはastrocrat_UKに近いハンドル形状です。UKモデルを持ったことが無いのですが重量がParkerのほうがかなり重くなってます。
レビュー
操作性は重さ以外、Gillette Superspeedと似てなくもないですが、剃れ味は別物でした。 Gillette Superspeedも攻撃性がいくつかあり、ハンドル下部のノブでバタフライを開閉するようになっているのですが、ノブの色が青、無色、赤、黒の順に攻撃性が上がります。それぞれブルーチップとかレッドチップという言い方をします。
Parker87Rは恐らく黒、ブラックチップ相当じゃないかと思います。かなり攻撃性が高いです。 うにぞうの想定していたミディアムヘッドのGillette Superspeedコピーとは大きく違います。攻撃性マシマシです。 がっかりしつつもなんか、これはこれでアリかな?とも思いました。 なんでかと言うとめっちゃ楽しい。メルクール34Cなどがショートハンドルの代名詞的な両刃カミソリでヘビーデューティと命名されていますが、こっちのほうが更に重量がありRazorockScaleでいうとろころmediam-agressiveくらいの攻撃性です。なので太ヒゲに向いてます。替刃はASTRA青箱を使ったのですが、Superspeedのつもりで最初、若干力を入れて剃ってたら痛かったです。 パーカーらしいなぁとか思います。イマドキのユーザーの好みなら絶対にこっちがウケますね。 87Rを単独で観察し両刃カミソリとしてのレビューをすると 攻撃性:★★★★★☆
効率: ★★★★★☆
安全性:★★★☆☆☆
ヘビーウェイトのアグレッシブに近いバタフライです。
基本通り自重で剃らないとお肌がヒリヒリすると思います。
引きずるだけのシェービングで2パスでほぼBBSでした。
なんか重量級ブルドーザーがガリガリヒゲをなぎ倒していく感じがします。シェービング音も結構聞こえるので剃ってるぞ感覚が楽しいです。でも肌の弱い人は全く向いてない気がしますけどね。
これで4,400円かぁ、う~ん、好きかも。
Gillette Superspeedは「角度で剃る」両刃カミソリでした。 角度を外すと重量が無いので結構シビアだと思います。そのかわり取り回しがいいので素早くスパッと剃れるんですが、それを手が覚えるまで結構時間がかかりました。 87Rはいきなり良く剃れます。というか、「角度?そんなの関係ねぇ!」みたいな勢いです。
ハンドルを短くしてるので重量級にもかかわらずそんなに取り回しも悪くない。 雑みがありパーカーらしさがあります。
ある意味下品、ある意味豪快。 お酒で言うとミューレ、エドウィンジャガーとかはワインの赤白みたいで、メルクールはウィスキー、パーカーのコレなんかはウオッカ的な、いや、心のなかではストゼロっぽくも感じてます。とにかくワイルドです。攻撃性だけを見ると3one6と大差無いのに何故こうも違うのか、深いです。
でもこれ、人に勧めるかっていうと勧めないでしょうねぇ。クセありまくりです。 マニア的にはすっごく楽しいですけど。パーカーだなぁってつくづく思います。 最近は78Rとかsoloedgeとか、品質が良く優等生な製品も出し始めたParkerですがなんか違和感がありました。 自分が思ってたParkerらしさというか雑味と言うか、そんなのがコレにはあります。メッキ処理にしても最近は電解メッキとかやってるのかもしれませんが、これに関しては発売年が昔なのでドブ漬けメッキ的な乱暴さも感じられます。初期のPakerの面影が残っていてこの隙のようなものに愛着が湧くんですよね。
当初の目的とかなり離れてますが楽しくなってきました。Gillette Superspeed探しの旅はNikkyで再挑戦かな?
1回だけでレビューを終えるのも何なので、替刃を買えてみました。 今回はPersonna PLATINUMを降ろして使用します。この替刃をメルクール34cのようなミディアムヘッドで剃ると、うにぞうの場合は太いヒゲに負けて剃り残しが多発するのですが、どうでしょうか?
思ったよりスルスル剃れます、自重に任せてヒゲに引っ掛けていくように剃りました。parker87rはかなりのヘビーウェイトなのでこれで十分でした。角度だけ気をつけて剃っていく感じでパスしました。 パスごとにあまり追い込まずに3パス目で残ったところをスポットするような剃り方を行いました。それでもBBSな状態になりました。 ですが肌は若干ヒリつく感じがありますね。ASTRA青箱を使ったときのほうが肌には優しく感じます。恐らく、切れ味が弱かったので肌に負担がかかったんじゃないかと思いってます。替刃の性格が出やすいホルダーだと思います。
攻撃性に関してはやはりかなり高いです。安全性に関しては普通ですが初心者の方にとっては危険だと感じます。のっけからこれを買うのはちょっとアブナイ気がします。使い慣れた方には「普通かな?」程度ですが。
今回も感じましたが豪快の文字がピッタリのモデルです。
個人的にはMuhleR41にセーフティバーが付いたらこんなかんじ?ってくらいワイルドです。自分がParkerに持っていたイメージがそのまま具現化したような典型がこのモデルにはありました。
こういうのでいいんだよオジサンってのがいらっしゃるらしいですが今回のうにぞうはそんな気分、どっぷり両刃カミソリ沼にハマってて自分ってめんどくさいな的な自覚がある方にはぜひオススメ、間違いなくマニア向けモデルです。一緒に楽しみましょう!
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