WW1で、米軍は官給品として支給していた両刃カミソリ
両刃カミソリの祖であるキング・C・ジレットがGilletteの前身である「アメリカン セーフティ レザー カンパニー」を興したのは1901年です.1904年には両刃カミソリの特許を取得しています。
1914年に始まった第一次世界大戦で、米国政府はジレットに350万個のホルダーと、3,600万枚の替刃を発注。Gilletteの躍進に拍車がかかるとともに、多くの兵士にGilletteの両刃カミソリが認知され、それまで床屋で剃っていたヒゲというものが、自分で手軽に剃ることができるのだと知りました。軍で大量にホルダーを提供されたこともあり、Gilletteの替刃はこの後も安定的に販売されました。 戦場から戻った後もこの習慣は続き、自分でヒゲを剃る習慣が定着しました。軍で支給される両刃ホルダーは無料、もしくは安価で提供されたと思われ、これが言わば「Gilletteモデル」と呼ばれ、本体は安価で提供し、消耗品で利益を上げる、現在のインクジェットプリンターで行われているビジネスモデルの雛形だと言われています。
軍で配給されていたGilletteの両刃ホルダーはGillette Khakiと呼ばれ、コレクターズアイテムとなっています。
古いハンドルにありがちな、ひび割れが入っていない状態だと2万円くらいで取引されているようです。(2023年7月現在)。ですが、クラックが入っていたとしてもエポキシ樹脂などで修復可能であり写真の通り、堅牢な造りとなっているので、実使用は可能です。構造的には当時、民生用に発売されていたGilletteTachと似たような部分があるので、興味のある方は入手してみてはいかがでしょうか?
自分はKhakiは所持していませんが、同じ時期に発売されていたGilletteTechは所持しています。こちらは国内のヤフオクから2000円ほどで入手しましたが、現在ebayで見ると同程度の状態であれば1万円位するようです。とても質素な作りですがアグレッシブ寄りで取り回しが良く、見た目に反してある程度重量があるので使いやすいです。
両刃カミソリに限っては、古いモデルであるからといって、特に性能が悪いということはありません。Gilletteのような素性がはっきりしたモデルであれば、本体が歪んでいたり、故障している場合でなければ、今日使用したとしても快適にヒゲ剃りできます。
このブログでも何回かご紹介しましたが1950年代に主に販売されていたGIlltteSuperspeedは現在でもコミュニティでは評価の高い逸品です。これは非常に剃りやすい両刃ホルダーです。
自分のメインホルダーでもあります。時々他のホルダーを購入して浮気したりしていますが、基本的には私はこのホルダーを一生涯使うつもりでいます。ebayなどで探すとすぐに見つかるモデルですが、新品は流石になかなか無いなど、購入が簡単ではないと判断してオススメ両刃ホルダーの記事には入れませんでしたが、実は私がイチオシするならこのモデルです。そのくらい惚れ込んで使っています。50年前の代物なのですが、不具合全くなし。
なんだか落書きのような記事になりましたが、古いハンドルもいいですよってことです。
そして運が良ければ安く入手できる場合があります。
上記のモデルはいずれも評判の良いモデルですので、オークションで見かけた際はチェックしてみてはいかがでしょうか?
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